「してもらいたい」ばかりの40代男性に喝!与えられる人になる方法

先日某テレビ番組の中で「クズ芸人」の婚活模様が放送され、大きな話題になりましたよね。
お父様のご葬儀を経験されたことをきっかけに「お金持ちの女性に養ってもらいたい」という理由で婚活を始められていた姿に衝撃を受けた方も多いのではないでしょうか。
結婚相談所にご相談に来られるきっかけや理由というのは人それぞれです。
私の経験上、これまで女性に養ってもらいたいという理由でご相談に来られた方はいらっしゃらなかったのですが、ご自身の生活や体調の変化をきっかけに結婚を意識するようになる方は実は多くいらっしゃいます。
すべての人がそうではないのですが、そのような方の中には「結婚すればこんなこともしてもらえるようになるのではないか」「結婚相手にはこうしてもらいたい」という、ご自分の求めることの実現ばかりを理想として語る方がいらっしゃいます。
40代以降で初婚の男性に多いように感じますが、仕事においては一定の地位を確立されているものの、女性との共同生活のご経験等はなく、結婚に対して漠然とした理想をお持ちの場合などは少し注意が必要かもしれません。
ケース①体調不良をきっかけに婚活を始めた42歳男性
コロナで3週間ほど体調を崩しと時に高熱で苦しみ、死を意識したことで「こんな時に結婚していれば世話をしてもらえたのに」と思い、将来に不安を感じるようになったと相談に来られた42歳の男性のお話しです。
過去に女性との交際経験は複数あったのですが、いずれも「仕事が忙しくて結婚まで考えられなかった」「付き合っているのは楽しかったけど当時は家庭を持つことに自信がなかった」という理由でご結婚までは至らなかったそうです。
この方とお話しをしていて特徴的だなと感じたのは、ご自身の人生において自分軸がとても強く、お相手がどうかという視点で物事を考えることが少し苦手だということでした。
そのため、過去にお付き合いをしていた女性の中には30代の方でお相手は結婚をしたいと言われていたこともあったそうですが「相手はそうかもしれないですが、自分は自信を持てなかったので」という理由でお別れになったそうです。
また、婚活をする理由としても「自分が体調を崩した時に一人だとやっぱり不安なので、誰かいてほしいと思いますよ」「万が一入院するとかがあったら、実家も遠くて親も呼べないですし」と話されていました。
ここまで聞くと「あれ?」と思う方もいるかもしれませんが、彼にとっては自分のことが第一で、過去の彼女やこれから出会うかもしれない結婚相手に対して「何かを与えたい」「誰かを幸せにしてあげたい」といった視点は一切なかったのです。
これは結婚に限らず、人間関係において大切なことだと思うのですが、相手に求めるばかりで自分が何かを与えようとする姿勢がないと、どんなお相手ともうまくいかないものです。
ご自身が体調を崩した時に世話をしてほしいと思うのであれば、お相手に同じことがあった場合は自分がその役割を果たす必要があるというのは当然です。
結婚においてはお互いの家族も含めての関係性になってくるため、仮にご自分のご両親が介護が必要になったとしてお相手にそれを求めるのであれば、お相手のご両親に対してご自分も同じようにする覚悟がないといけません。
自分が相手に求めることはお相手も同じく自分に求めるものだと考え、それができる覚悟があるのかを今一度自分に問いかけないと、婚活をしたとしてもなかなかお相手を見つけることはできないのではないでしょうか。
ケース②昇進を機に結婚を意識し始めた41歳男性
この方も前に挙げた42歳男性と共通点が多く、ご自身が昇進をしたことを機に「これからはもっと仕事に専念したいので家事を任せられる女性を探したい」といったご理由での婚活相談でした。
もちろん、ある程度収入面で頼れる男性と結婚することで将来の不安を減らしたいとお考えになり、その分家事はご自身で負担しても良いと言われる女性もいらっしゃいます。
ただ、一切の家事を女性に任せたいとお考えの場合、仮にお子様が生まれた時に本当に大丈夫なのかなど考えておいた方が良いです。
また、結婚後も仕事を続けたいと考える女性も多い今、「結婚したら家事をすべてお任せします」と言い切ってしまう男性には不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
これから先の長い人生をともにする中で、もしかするとお相手の女性がご病気になられることもあるかもしれません。
そういったことまで考えると、ご自分が仕事に専念をするために身の回りのことを任せられる女性を見つけたいという、あまりにも自分中心に聞こえてしまうご理由だと会いたいと言ってくださる女性は少ないかもしれませんね。
相手に与えられる人になるために
ご紹介したお二人の40代男性の場合、ご自分の体調や仕事の変化をきっかけに婚活を始められたという点と、お相手に求めることばかりを考えてしまっていたという点が共通点でした。
ただ、どちらの方もお仕事には人一倍一生懸命向き合って来られており、だからこそ結婚が後回しになっていたというのも特徴の一つでした。
そして、仕事においては「ギブ・アンド・テイク」の考え方も当たり前に出来ていて、関わる人を喜ばせたい、幸せにしたいという気持ちも十分におありでした。
それなのに、結婚となるとなぜか「ギブ・アンド・テイク」という考え方がなくなってしまい、ご自分が与えられる側としての発言が多くなっているということに指摘するまで気が付かなかったのです。
仕事では一つの目標に向けて関わる人と互いに協力する必要がありますし、その先にいらっしゃるお客様を笑顔にしたいというお気持ちもお持ちです。
これを家庭に置き換えると、家庭という一つの小さな組織を円満に運営するために協力すること、ご自分の奥様やお子様を笑顔にしたいと思うことになるのではないでしょうか。
仕事も結婚も同じです。
自分の主張ばかりするのではなく、お相手のことを思い自分に何ができるのかを考えることが何よりも大切なのではないでしょうか。
まとめ
仕事に真面目に取り組んできたばかりに、結婚が後回しになっていた男性は一定数いらっしゃるかと思います。
せっかく仕事で積み上げてきたものがあるからこそ、その基盤のもとでプライベートにおいても誰かを幸せにすることができるものです。
自分がしてもらう以上に何かを与えたいと思えるお相手と出会うことができれば、より豊かな人生が実現できるかもしれませんね。