努力せずに結婚したい!?「素の自分で婚活成功」を願う31歳女性の誤算
ありのままの素の自分を愛してくれる人と出会いたい・・・!
そう願うのは当然ですよね。
ただ、残念なことに婚活の場面で「ありのままの自分」を最初から愛してくれる誰かを探すということは、ほとんど不可能だと考えた方が良いです。
なぜなら婚活は恋愛とは違い、結婚という明確な目的を持って異性と出会うための活動を行うため、どうしても結婚相手としてどうかという視点で見られてしまうからです。
仮に道を歩いてだけで多くの人が振り返るほどの美人だったとしても、家事が全く出来なかったり、異常に浪費癖があったりすると、結婚相手として見てもらうのは難しいと言えるでしょう。
今回は社会人になってから異性との出会いがなくなり、30歳を超えたことで焦りが生じたという理由で結婚相談所に来てくださった31歳の女性のお話です。
彼女は「ありのままの自分を好きになってくれる人と出会い、結婚したい」という希望を持たれていました。
結論から言うと、この彼女は婚活にとても苦戦をされることになります。
彼女が婚活に抱いていた誤算とは何だったのでしょうか。
誤算①学生時代の恋愛での強みが婚活で活かせない
彼女は大学を卒業して以降、あまり恋愛経験がなかったという特徴がありました。
そのため、ご自身の強みとして認識をされているチャームポイントが必然的に学生時代の恋愛において異性から褒められた点になりがちでした。
例えば、「天然ボケなところが可愛いと言われることが多かった」であったり「甘え上手だから一緒にいて守ってあげたいと思えると言われた」といったエピソードが出てきがちでした。
天然ボケも甘え上手もどちらも可愛らしい女性像が見えてきて、恋愛相手としては魅力的かもしれません。
ですが、結婚相手としてはどうでしょうか。
将来的に自分の妻として家庭を一緒に運営していく女性に対して天然ボケ、甘え上手という点を求める人はいないのではないでしょうか。
お相手の男性にもよりますが、ある程度自立されて、一緒にいて安心感を感じられるようなしっかりとした女性を求める場合が多いように感じます。
そんな中では、彼女のチャームポイントを結婚相手としてプラスとみなしてくれる男性が少なかったというのが誤算の一つ目でした。
誤算②婚活特有のスケジュール感のイメージが必要
IBJが発表している成婚白書では、成婚者の在籍日数は約9ヶ月、交際日数は4ヶ月程度と発表されています。
⼀般的な平均交際期間である4.3年という数字と比較すると約12分の1という短い期間で、結婚まで意思決定されているというのが結婚相談所を利用した婚活の特徴と言えます。
そんな中で、仮にどこかにありのままの自分を理解して結婚したいと思ってくれる人がいたとして、一体何人とお見合いしてどれだけの時間をかけて素の自分を表現すれば、そんな相手を見つけられるのでしょうか。
結婚相談所を利用される方の多くは、できるだけ早期に結婚をしたいとお考えです。
結婚という目的に向けてある程度のスケジュール感を持って活動をしていくことが求められる婚活の場面において、「ありのままの自分を理解してくれているか」という曖昧な基準で判断を引き伸ばしてしまうと、タイミングを逃してしまうのです。
誤算③ありのまま=努力しなくて良いではない
「ありのままでいたい」ということは、「今の自分を何も変えなくて良い」「変える努力をしなくて良い」ということではありません。
本気で結婚したいと思った時、結婚を遠ざけている原因があるのであれば、そこは変えないといけないというのは当然のことです。
彼女の場合は、社会人になってからもご実家で暮らされていたたため圧倒的に家事能力が低いという弱みがありました。
最近では掃除も料理もある程度自分でできる男性が多くなっているため、家事を分担してくださる方は増えています。
とは言っても、料理も掃除もほとんど出来ません!という30代の女性を結婚相手として魅力的だと感じる男性は多くはないでしょう。
もちろん、彼女にも結婚をされたいのであれば最低限の家事はできるようになった方が良いと伝えました。
その時の反応は「でも、ありのままの私は家事が出来ないことも含めての私だと思うんです」というものでした。
これだと、なかなか難しいですよね。
ありのままの自分を受け容れてほしいと思うこと自体は悪いことではないのですが、それを言い訳にして努力をしようとしないというのは違いますよね。
まとめ
今回ご紹介した31歳女性の場合、学生時代の恋愛の延長上にある結婚をイメージして婚活を始められたように見えました。
同じクラスや部活動など、とても長い時間を一緒に過ごす中で相手を好きになり、その結果として結婚するという恋愛結婚の代表例のようなイメージを抱いていらっしゃったのが、婚活に苦戦される最大の理由だったように思います。
社会人になって出会いがなくなってしまった方にとって、学生時代のような恋愛から結婚するというのはかなり可能性が低いと言えます。
だからこそ、婚活をされる場合はある程度割り切った考え方をしつつも、その中で結婚という可能性を探れるお相手を見つけられるよう行動するということが大切なのです。
最初からありのままの自分で勝負をするのではなく、一定の譲歩をしつつ、最終的にご縁をいただけたお相手と自分らしく振る舞えるような関係を築いていけば良いと考えるのも幸せの近道になるかもしれません。